疲労解消行動の有望銘柄は「負担の少ない運動」と「バランスが取れた食」

日本リカバリー協会・日本疲労学会・神戸リサーチコンプレックス協議会・株式会社ベネクスが、2021年11月から12月に行った全国10万人(男女各5万人)への健康調査「ココロの体力測定 2021」の中で、「休養・抗疲労(疲労解消)カテゴリーの行動率」を比較分析した結果が発表されました。

【調査サマリー】
・「負荷の少ない運動」と「栄養バランスを考慮した食事」の抗疲労行動としてのイメージが定着
・将来の行動意向は、さらに「栄養バランスを考慮した食事」を中心に形成される
・「アロマテラピー」「山歩きや野外での活動」「寝具類」が、成長銘柄の兆しが見られる

休養・抗疲労(疲労解消)カテゴリーの行動率・将来向上率のマトリックス図
目次

「負荷の少ない運動」と「栄養バランスを考慮した食事」の抗疲労行動としてのイメージが定着

現在の行動率が高い抗疲労行動カテゴリーは、
・軽い体操、ウォーキング、ジョギング、ストレッチ 29.9%
・栄養バランスを考慮した食事 29.5%
・ヨガなど比較的負荷の少ない運動旅行、ドライブ、乗り物 25.2%
となっています。

休養・抗疲労カテゴリーの行動率(全国、男女計)

将来の行動意向は「栄養バランスを考慮した食事」を中心に形成

現在の行動率(効果があると思い、既に取り入れている)と今後の行動意向率(効果があると思うので、今後取り入れたい)を加算し、将来の行動率を計算したところ、将来の行動意向率が高い抗疲労カテゴリーは、
・栄養バランスを考慮した食事 78.9%
・日光浴や日中の散歩 73.2%
・軽い体操、ウォーキング、ジョギング、ストレッチ 72.8%
となりました。

休養・抗疲労カテゴリーの将来行動率(全国、男女計)

「アロマセラピー」「山歩きや野外での活動」「寝具類」に伸び

将来の行動意向率÷現在の行動率で将来向上率を算出していくと、
・アロマセラピー 6.5倍
・山歩きや野外での活動 4.9倍
・良質な睡眠のための寝具類 4.1倍
と、カテゴリーの中で今後の拡大が予想されます。

休養・抗疲労カテゴリーの将来向上率(全国、男女計)

比較的時間のある60代・70代で抗疲労行動が多様化

年代別での大きな変化や、年齢を重ねていくと差が大きくなるカテゴリーは、
・栄養バランスを考慮した食事
・良質な睡眠のための寝具類
・日光浴や日中の散歩
・山歩きや野外での活動
・ウォーキング、ストレッチ、ヨガなど比較的負荷の少ない運動
など。一方で、若い世代のスコアの方が高かったカテゴリーは、
・SNSを用いた会話や発表
でした。

休養・抗疲労カテゴリーの行動率(全国、男女計、年代別)

元気な人は「自然と触れ合う」「身体を動かす」行動が休養の中心

疲労度合で比較すると、元気な人は
・山歩きや野外での活動
・ウォーキング、ストレッチ、ヨガなど比較的負荷の少ない運動
・山歩きや野外での活動
・栄養バランスを考慮した食事
・スポーツジム、球技、格闘技など比較的負荷の高い運動
と続いていまする。
疲れている人がより実践している行動は
・アロマセラピー
・愛玩動物/ペットと遊ぶ
などになっています。

休養・抗疲労カテゴリーの行動率(全国、男女計、疲労度合別)

女性は疲労解消行動において「食事」を重要視

疲労解消行動に関して、男性のスコアが高かったのは、
・軽い体操、ウォーキング、ジョギング、ストレッチ
・旅行、ドライブ、温泉など
・栄養バランスを考慮した食事
のカテゴリー。
一方で女性は、
・栄養バランスを考慮した食事
・軽い体操、ウォーキング、ジョギング、ストレッチ
・日光浴や日中の散歩
と、特に「食事」が高スコアとなりました。

休養・抗疲労カテゴリーの行動率(全国、男女別)

「ココロの体力測定 2021」調査概要

・調査名:「ココロの体力測定 2021」
・調査主体:一般社団法人日本リカバリー協会、一般社団法人日本疲労学会、神戸リサーチコンプレックス協議会、株式会社ベネクス
・期間:2021年 11月15日~12月20日
・SCR調査対象:全国の20~79歳の10万人(男女各5万人)
・本調査対象:1248人(男女各624人)
・方法:インターネット調査
・SCR調査項目:10問、本調査項目:30問
※疲労度合項目:厚生労働省「ストレスチェック」B項目を基に独自加工して、点数化
※集計データ:県・年齢を実際の人口でウエイト修正を行い活用
※休養・抗疲労行動のカテゴリー:ビタミンなどサプリメント、栄養バランスを考慮した食事、良質な睡眠のための寝具類、アロマセラピー、愛玩動物/ペットと遊ぶ、日光浴や日中の散歩、山歩きや野外での活動、音楽演奏や音楽鑑賞、ウォーキング、ストレッチ、ヨガなど比較的負荷の少ない運動、スポーツジム、球技、格闘技など比較的負荷の高い運動、水素水・炭酸飲料・健康茶等の健康飲料、映画、動画鑑賞や美術品・芸術の鑑賞、旅行、ドライブ、乗り物、入浴、サウナ、温泉など、SNSを用いた会話や発表

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この記事を書いた人

脳活、運動、食事、睡眠、社会参加、脳トレなどの普及・啓発活動による健康寿命の延伸・認知症予防の実現を目指す「脳活新聞」

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