【食と脳活】認知症リスクを減らす魚を手軽に食べましょう その1

脳の健康を中心に健康長寿を目指すための話題を提供し、脳トレーニングのコンテンツを展開している「脳活新聞」シリーズ。今回は、食欲の秋を迎え、積極的に食べたい魚の話題を取り上げます。料理研究家の佐藤彰子さんは「脳に良いとされる青魚のイワシ、サバ、サンマがおいしい季節。できるだけ手間をかけずにうまく取り入れたいですね」と呼びかけます。簡単レシピは「その2」で、イワシの手開きは「その3」で紹介します。

目次

魚、キノコ、かんきつ類。秋の味覚でイキイキ脳活メニューを

話とレシピ

「かんたん調理で魚をおいしく食べましょう」

佐藤彰子(さとうしょうこ)さん 
料理研究家、管理栄養士。福岡県糸島市出身。中村学園大卒。祖父が同市姫島で漁師、海士(あま)だったので幼少期から魚が身近な環境で育つ。魚のさばき方や魚料理を中心とした料理教室「IZUMI」主宰。糸島市を中心に親子や子ども向けの教室を開いている。「はっけんTV」(NHK 福岡・第2金曜)で魚料理講師を務める。

青魚やサケに豊富なDHA、EPA

魚がおいしい季節になりました

秋は、いわゆる「青魚」と呼ばれるサンマ、イワシ、サバ、そのほか秋サケやサワラなどが脂が乗っておいしい時季。しかも、脳に良い機能性成分のDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)が豊富に含まれています。

これらは、人間の体内ではほとんど作ることができない必須脂肪酸の一種で、DHAは脳や神経の発達促進や動脈硬化予防、認知症予防など、EPAは血液・血管を健康に保つ働きが期待できます。いずれも脳を活性化し、記憶力、注意力、判断力の維持などに良いとされます。また、サケは免疫力を高める抗酸化作用に優れた栄養素のアスタキサンチンやビタミンCなども豊富です。

理想的なDHAの摂取量は、1日に1〜1.5gといわれます。「焼いたサンマなら約1尾、小型のイワシなら約2尾です」と佐藤彰子さん。刺し身であればマグロ(トロ)で2、3切れ、ブリで4、5切れ程度です。

ある調査では、魚をよく食べる人は、食べない人と比べて認知症の発症リスクが低かったという報告もあります(※)。「魚を上手に取り入れて、脳の健康を目指したいですね」とメニューを紹介してくれました。

※宮城県大崎市在住の65 歳以上を対象に調査した東北大研究。2019 年9月3日British Journal ofNutrition 掲載

おいしく栄養豊富、下処理不要の缶詰を上手に利用

缶詰を上手に利用してみよう

「イワシは手開きで手軽に調理できるので、おすすめしたい食材。手先を使うので脳活にもなりますね。サケは切り身を使えば簡単」と佐藤さん。

さらに時短したい時などは「缶詰を上手に利用しましょう。サバ、サンマ、イワシなどの缶詰は旬に収穫して製造されている場合が多く、おいしい上にDHAやEPAがたくさん含まれています。汁の中にもDHAが含まれているので、汁ごと使って」とコツを伝授します。多くの缶にはDHAやEPA値が表記されているので、見比べて購入するのも手です。

「秋の味覚の代表格キノコ類も、よく噛む必要があり、脳への刺激が期待できます。ミカン、カボス、ユズといったかんきつ類など脳がリフレッシュする香りも積極的に取り入れたいですね」とアドバイス。魚にキノコや野菜、香りを組み合わせて、脳活食卓を楽しみませんか。

「その2」ではレシピを紹介します!

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