【脳活レシピ】夏野菜を刻んで、刻んで料理で脳を活性化!

手の細かい運動は脳の活性化につながるとされています。中でも料理中は、食材選びから盛り付けまでさまざまな作業があり、脳がフル回転するといいます。まだまだ暑いこの時期、火を使わずにできる便利な常備菜を作って脳活を。夏野菜を細かく刻んで作る「だし」を紹介します。

話を伺ったのは?

FOOD&HEALTH協会ククルテ代表理事
管理栄養士の大部正代さん

FOOD&HEALTH協会ククルテ代表理事の大部正代さん
目次

山形県の郷土料理「だし」

山形県の郷土料理である「だし」は、水分たっぷりの夏野菜と香味野菜を細かく刻んで、調味料と合わせるだけの簡単料理。包丁を使って食材を細かく切っていく作業が脳への刺激につながります。

ご飯にのせて食べるのが一般的ですが、豆腐や納豆、そうめんなどのトッピングにしてもOK。オクラや海藻といったネバネバ食材を使っているので、食欲がないときもツルッと食べやすくなっています。

サッとゆでたモロヘイヤやナガイモを細かく刻んで入れても、ネバネバが増しておいしい

レシピと食材の栄養について、FOOD&HEALTH協会ククルテ代表理事で管理栄養士の大部正代さんに聞きました。大部さんは「野菜や海藻がしっかり取れるので、腸活にも役立ちます。夏バテなどで食欲が落ちてしまう今の時期にぴったりです」と勧めます。

「だし」の作り方

材料(作りやすい分量)

●キュウリ 1本
●ナス 2分の1本
●オクラ 2本
●ミョウガ 1個
●大葉 5枚
●ショウガ 適量
●トマト 適量
●刻み昆布 2~5g 
※粘りがあるガゴメ昆布がよい。ない場合はメカブやアカモク、根昆布の粉末などでも

A(調味料)
●しょうゆ 大さじ3
●みりん 小さじ2
●酢 大さじ2分の1
●砂糖 小さじ1

いろいろな夏野菜をお好みで。栄養をたっぷりいただこう

作り方

(1)キュウリ、オクラ、ミョウガは縦5mm幅の薄切りにし、それを棒状に切って90度向きを変えてから5mmの角切りにする。ショウガは他の材料よりも小さめで3mmの角切りにする。大葉は千切りにしてから向きを変えてみじん切り、水にさらした後、軽く絞っておく。
(2)ナスも同じように5mm角切りにして2~3分水にさらしておく。
(3)Aの調味料をボウルに入れ合わせる。
(4)しっかりと水切りした(2)(3)の調味液の半量を加えて混ぜ合わせ、薄まった余分な調味液は捨てて軽く水分を切っておく。
(5)残りの(3)の調味液に刻み昆布を加え、(1)(4)を混ぜ合わせたら、冷蔵庫で1時間以上置いて味をなじませる。
(6)トマトを5mmの角切りして上に散らす。
※日持ちは冷蔵で3~4日

夏野菜は約5mm幅の角切りに

※レシピは管理栄養士の大部正代さんと酒井陽子さんによる共同作成

夏野菜と昆布の栄養

夏野菜の栄養

ナス

皮の濃い紫色は、ポリフェノールの1種であるナスニンという色素。果肉部分に含まれるクロロゲン酸にも抗酸化作用があり、老化防止効果が期待できる。また、コリンという水溶性ビタミン様物質が含まれており、血圧やコレステロールを下げ動脈硬化を防ぐ働きや、胃液を分泌し消化を助ける働きもある。 

オクラ

粘り成分・食物繊維の一種であるペクチンは、腸の調子を整え有害物質の排泄を促してくれる。 優れた抗酸化作用を持つβカロテンが豊富で、免疫力を高めるビタミンCや代謝に関わるビタミンB1やB2も豊富に含まれる。 

キュウリ

90%以上が水分。みずみずしさとパリッとした歯応えは、食欲がない時でも食べやすい。 カリウムが豊富で、むくみ改善にも役立つ。 

ミョウガ

独特の爽やかな香りは、αピネンという香り成分。胃液の分泌を促し、食欲・消化促進に役立つ ほか、血行をスムーズにして汗をかきやすくしたり、大脳皮質を刺激して眠気を覚ましてくれる。 表面の淡い赤い色は、抗酸化作用があるポリフェノールのアントシアニンによるもの。 

シソ

ペリルアルデヒドという香り成分が含まれており、抗菌・防腐作用の効果があり食中毒の予防に役立つ。βカロテン、ビタミンB2、カルシウムも豊富に含まれる。シソ科植物に含まれるポリフェノールの一種ロスマリン酸には、抗アレルギー・抗酸化作用に加え、脳のアミロイドβの蓄積を抑制する働きがあり、認知症予防効果も期待されている。 

トマト

トマトに含まれる代表的な栄養素の一つである赤い色素成分のリコピンは、強い抗酸化作用を持ち紫外線による肌のダメージを予防しシミやそばかすを抑制し美肌効果が期待できるとされている。また、生活習慣病予防や老化抑制にもさまざまな働きが分かってきている。 

昆布の栄養

昆布の粘りは、水溶性食物繊維のアルギニン酸やフコイダン。その他グルタミン酸・ヨウ素・カルシウム鉄分を含む。ヨウ素は全身の新陳代謝を促し、グルタミン酸はリラックス成分のGABAを生成する栄養素。興奮系の神経伝達物質としての働きもあり、認知症予防や記憶能力向上にも役立つ。 



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この記事を書いた人

脳活、運動、食事、睡眠、社会参加、脳トレなどの普及・啓発活動による健康寿命の延伸・認知症予防の実現を目指す「脳活新聞」

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