【専門家インタビュー】「好き」にこだわって暮らす オタクティブシニアは脳も元気

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シニアマーケットの専門家に聞いた 今どきのシニアや脳活ライフとは?

元気な脳で、生き生き自分らしく暮らしたい。そのためのヒントとは? シニアマーケットを捉える専門家集団「今どき☆新シニア研究所」に所属し、数々のシニアプロジェクトに携わる稲葉光亮さんに、今どきのシニアや脳活ライフについて話を聞きました。

お話を伺ったのは?

「今どき☆新シニア研究所」所長 稲葉 光亮(いなば みつすけ)さん

 ADKマーケティング・ソリューションズ ストラテジックプランニングセンター所属。
シニアプロジェクト「アラ☆ダン研究所」(現「今どき☆新シニア研究所」)の設立メンバー。
高齢社会エキスパートの資格を持ち、執筆、講演など多数。

ポスト団塊世代はオタクのはしり?!

「いまシニア層の中心は、アクティブシニアと呼ばれた団塊世代から次の世代に移っています」と稲葉光亮さん。

そのポスト団塊世代は、物心ついた時から多様なテレビ番組を楽しみ、少年少女漫画、アイドル、青春ドラマなどコンテンツやキャラクターに親しんできた人々。「俺はこれが好き」「私の好きなことを楽しみたい」と趣味嗜好がはっきりしていて、こだわりある暮らしをする人が多いそうです。

「いわゆる〝オタク〞のはしり。オタクティブシニアと名付けました」

オタクティブシニアは女性にも多いとのこと。ほかにも女性は「子どもや孫など家族のことを第一に考え行動・消費するおふくろタイプ、流行に敏感で限定ものに弱いタイプ、社交的で仲間と趣味を共有するタイプなどに分類されます」。

※「ADK 生活者総合調査」を基に50~79歳シニア層の価値観、生活意識質問の回答から分類

好きなことのために脳を使って ハードルクリア

稲葉さんは「好きなことにこだわるのは、脳にもいいことばかり」と続けます。

例えば鉄道に乗るのが好きな場合、情報を収集して鉄道路線や車両の名前を記憶したり、実際に乗ったり撮ったりするなどで脳を使う。「さらに、好きなことにお金を使うために普段は節約するなど、計画性や計算力も必要。脳はフル回転しているはずです」

コロナ禍で外出の機会が減ったことで、オンラインのスキルが上がった人が多いのも注目すべき点だそう。

「美術館巡りが趣味の人はオンライン予約、買い物が好きな人はネットショッピング。〝好き〞を追求しようとすると、新しいことに挑戦し、ハードルを越えるのも苦になりません。やった、できた! という成功体験も脳にとって刺激になりますよね」

関心の高い「旅」は脳刺激の連続

今後注目したいのは、旅への関心の高まり。

「シニア世代の関心事の1位は旅という調査結果もあり、コロナ禍が収まるのを待っている人は多いことでしょう。旅こそ、脳活にもってこいです」。

パンフレットを見比べる、プランを立てる、おいしい物を食べる、買い物する、旅先で仲間を作る―。

「事前準備や非日常での体験は脳刺激の連続です」

かくいう稲葉さんも旅行が大好き。最近では、中学時代の修学旅行先だった長崎市を訪れ、当時と同じホテルに泊まったそうです。「若い頃の記憶と比べてきました。とても感慨深かった」とにこやかに振り返っていました。
 

脳の元気のためにも、積極的に〝好き〞を追求するオタクティブな暮らしはいかがでしょうか?

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この記事を書いた人

西日本新聞社では、賛同する行政や団体、企業とともに「脳活新聞」プロジェクトに取り組み、運動、食事、睡眠、社会参加、脳トレなどの普及・啓発活動による「健康寿命の延伸」「認知症予防」の実現を目指します。

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