レーズンとは、「干しぶどう」とも言われるように、ぶどうを皮ごと乾燥させて作られます。1kgのぶどうから作られるレーズンは、たったの200g。それだけミネラルや食物繊維、ポリフェノールなどの栄養がぎゅっと凝縮されている食材です。食べやすい美味しさと手軽さが特徴で人気の食材ですが、その健康効果とは一体どんなものなのでしょうか? <管理栄養士seira>
目次
特徴①ふらつき、だるさ予防に効果的な「鉄分」が豊富
レーズンには、銅・マグネシウム・カルシウム・リンなどのミネラルが豊富に含まれています。
中でも注目したいのが、日本人に不足しがちな「鉄分」。
鉄分は、血液中で酸素を運ぶためのヘモグロビンを構成しており、不足すると貧血の症状が現れます。貧血は、ふらつきやめまいなどの症状だけでなく、「なんとなくだるい」「疲れやすい」「動悸・息切れ」として表れることもあるので、注意が必要です。
レーズンを食べて、ふらつきやだるさを予防しましょう。
特徴②即効性の高い疲労回復効果あり
レーズンには即効性の高い疲労回復効果がある「果糖」や、効率よくすぐにエネルギーへと変換されやすい「ブドウ糖」が含まれます。
素早く疲労回復したい方や、運動・勉強・仕事中のエネルギー補給を必要とする方にも非常におすすめです。マラソン選手にも勧められる食材です。
特徴③強い抗酸化作用をもつ「ポリフェノール」がたっぷり
ポリフェノールは、強い抗酸化作用を持ち、老化や生活習慣病を予防してくれます。抗酸化能力を表す指標に、ORAC(Oxygen Radical Absorbance Capacity)というものがあります。
日常的に食べる果物・野菜の中で1食当たりのORAC値を比較すると、レーズンはORAC値が最も高いグループに入ります。老化や生活習慣病予防にも、積極的に食べたい食材ですね。
レーズンを食べる時のポイント
1、食べ過ぎには注意
レーズンには健康効果がたくさんありますが、生のフルーツに比べると糖質やカロリーが高い食材になるので、食べ過ぎには注意が必要です。
1日80g(約120~140粒)程度のレーズンを毎日摂取することで、ガン予防や血糖値・血圧のコントロールに良い影響を与えるという研究がなされています。
しかし、80gのレーズンは約250kcalとカロリーが高く、日本人に推奨される間食量の目安を超えています。そのため、糖質やカロリーが気になる方は、30~40g(約60粒)までにしておくと良いでしょう。
2、オイルコーティング無しを選ぶのも良いでしょう
オイルコーティングとは、水分の蒸発を防いだり、レーズン同士がくっつかないようにしたりする目的で、レーズンをオイルでコーティングすることです。
オイルコーティングされたレーズンは、その分カロリーが高くなってしまいます。カロリーを抑えたい方はオイルコーティングされていないレーズンを選ぶとよいでしょう。
レーズンは、手軽に持ち運びでき、外出時にもおすすめの食材。
食べ過ぎは太る原因になったり、食物繊維を摂りすぎによる下痢の症状が現れたりすることもあるので、摂取量に注意して、美味しく取り入れていきましょう。
あわせて読みたい
【バナナの栄養】バナナを食べておなかスッキリ 高血圧予防にも
【バナナの栄養】その手軽さと栄養から、朝食や軽食にぴったりの果物。
バナナにはさまざまな健康効果があるといわれ、今でも研究が積極的に進められている食べ物のひとつです。早速、バナナの栄養とはたらきを見ていきましょう。<管理栄養士seira>
あわせて読みたい
【ナッツの栄養】見た目は小さくても、期待できる美容効果は抜群!
ナッツとは、食べることができる「木の実」の総称であり、カシューナッツやヘーゼルナッツ、アーモンド、くるみ等を指します。
小さな見た目とはうらはらに、少量の摂取で健康効果の高い栄養を摂取することができます。では早速、ナッツの栄養やその効果を見ていきましょう。<管理栄養士seira>
あわせて読みたい
【こんにゃくの栄養】低カロリーなだけじゃない!健康効果が高いグルコマンナンを含む
こんにゃくは日本で古くから食べられている食材で、ほとんどが「グルコマンナン」という成分からできています。こんにゃくが低カロリーでダイエットに向いている食材なのは良く知られていますが、実はグルコマンナンの健康効果にも注目してほしいところ。
では、早速こんにゃくの健康効果についてご紹介します。<管理栄養士seira>