【脳活レシピ(18)】噛んで噛んで脳を活性化!干し芋のおやつ

 噛むということは食べ物を消化するだけでなく、脳や身体にさまざまな良い効果があることがわかっています。
意識して噛むことを心がけたいですね。

 今回はしっかり噛むことのできる「干し芋」の作り方をご紹介します。

目次

噛むことと脳の関係

 昔むかし卑弥呼の時代(弥生)は食事にかかる時間は約50分、咀嚼(噛む)回数は3900回位だったといわれています。
それが、時代とともに減っていき現代では食事時間は約11分、咀嚼回数は620回位とどんどん減っています。

よく噛んで食事をすると、視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚という五感の情報が脳に送られます。
たくさんの情報が送られることで、脳のあらゆる部位が活性化されます。

また、噛むことで脳の神経細胞が刺激され、それによって脳の広い範囲で血流量が増加することも分かっており、「よく噛む」ことは脳の活性化や機能維持にとても重要になります。*

*参考論文
Hotta H, Suzuki H, Inoue T, Stewart M. Involvement of the basal nucleus of Meynert on regional cerebral cortical vasodilation associated with masticatory muscle activity in rats. J Cereb Blood Flow Metab. 2020 Dec;40(12):2416-2428. doi: 10.1177/0271678X19895244. Epub 2019 Dec 17. PMID: 31847668; PMCID: PMC7820681.

よく噛むことで得られる体への効果

 ・認知機能の改善や集中力・記憶力の向上

 ・唾液量が増えることによる口腔機能の向上

 ・ストレスや不安の軽減など

 噛むことにより、コミュニケーションや感情の抑制、記憶のコントロールなど高度な働きを担う部分の脳が活性化されます。また、不快な刺激を感知する部分の活動が抑えられるため、このような効果が得られます。

 よく嚙むために必要な歯ですが、奥歯には奥歯の、前歯には前歯の役割があります。どれが欠けても食べ物を美味しく食べることができません。

1本抜けただけでも、放置しているとかみ合わせが悪くなり、よく噛むことができなくなってしまいます。

いつまでもよく噛める歯を維持するためには、定期的に歯科受診をすることも大切です。

干し芋の作り方

 それでは、美味しく噛みながら脳を活性化できる「干し芋」の作り方をご紹介します。
市販品もありますが、手作りも味わい深いですよ。

材料

さつま芋   2~3本  

いろいろな種類がありますが、ホクホク系よりしっとり系(紅はるか、シルクスイート、安納芋など)のほうが、干しいも向きです。

作り方

1.さつま芋をよく洗い、皮ごと蒸し器で蒸します。
◎弱火でゆっくり蒸すと甘さが増します。

2.串をさしてやわらかくなったら熱いうちに皮をむきます。
※熱いので軍手などをして火傷に注意してください。

3.冷えたら包丁で厚めに切ります。
※薄いと、干した時に硬すぎる仕上がりになります。

4.時々裏返しながら、外で2~3日干したら完成です。

 噛めば噛むほど味わい深く、自然な甘さでほっとするおやつです。

完全に水分が抜けているわけではないので、袋に入れて冷蔵庫で保管してください。
食べる時に電子レンジかトースターで少し温めると美味しくいただけます。

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この記事を書いた人

福岡県栄養士会の会長、大部正代が健康寿命の延伸を目的とし、2019年に設立。管理栄養士による栄養相談を始め、レシピ開発、講演やセミナー、健康イベント等の活動を行う。

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