キムチは日本人の食生活にも馴染み深いものですが、実は「世界5大健康食品」に選ばれており、健康効果が注目されている食材です(アメリカの健康専門誌「ヘルス」による)。
では早速、キムチの栄養とその効果を見ていきましょう。<管理栄養士seira>
目次
特徴①生きた「乳酸菌」が腸内環境を整えてくれる
キムチは、植物性の乳酸菌を含んだ発酵食品です。
この乳酸菌はヨーグルトなどの動物性の乳酸菌よりも丈夫で、生きたまま腸に届きます。
乳酸菌が腸内に届くと、悪玉菌の繁殖を抑制し、善玉菌を活性化させてくれます。その結果、腸内環境が整い、下痢や便秘などの症状を正常に戻してくれます。
また、免疫力を高めてくれる効果もあります。
特徴②辛み成分の「カプサイシン」が代謝アップに効果的
唐辛子に含まれている辛み成分の「カプサイシン」は、脳にはたらき、アドレナリンを分泌させます。
アドレナリンはエネルギー代謝を促進する働きがあり、血行促進や発汗作用があります。
また、唐辛子を食べて代謝が上がっている状態で運動をすることで、脂肪を効率的に燃焼することができます。内臓脂肪が気になる方におすすめの食材です。
特徴③糖質の代謝を助ける「ビタミンB1」が豊富
キムチは、発酵によってビタミンB群が大幅に増えて、栄養価がアップしています。
ビタミンB1は糖質のエネルギー代謝に関わっており、疲労回復を助ける効果があります。
また、キムチは野菜を生のまま漬けるので、熱に弱いビタミンCもしっかり残っています。美肌や免疫力アップに効果があります。
キムチの保管方法や食べるときのポイント
1、キムチの酸味が苦手なひとは、チルド室で保管
キムチは、冷蔵庫で保存している間も発酵が進んでおり、発酵が進むと酸味が出てきます。
酸味が苦手という方は、冷蔵庫のチルド室で保存するのがおすすめです。チルド室は温度が低いので、発酵のスピードを遅らせることができます。
酸味が気になってきたキムチは、炒め物や鍋など、加熱調理に使用すると酸味が気にならず美味しく食べることができますよ。
2、キムチの栄養を最大限生かすには、加熱せず食べましょう
キムチに含まれる生きた乳酸菌やビタミンCは、熱に弱い性質があります。
せっかくの栄養を最大限に生かすには、生で食べるのがいちばんです。でも、乳酸菌は加熱したからといって、完全に効果がなくなってしまうわけではありません。
用途に応じて、いろいろな食べ方を楽しめると良いですね。
世界で認められた健康食品であるキムチ。
栄養価は高いですが、塩分が多く含まれるので、食べ過ぎには注意です。キムチを食べて、おいしく健康を目指しましょう。
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