第1回 九州内の高校や専門学校でのeスポーツ熱の高まりと課題に応えるBBIQ

「脳活新聞」シリーズの応援企業である株式会社QTnet(福岡市中央区)は、光インターネットサービス「BBIQ」をはじめ、さまざまな情報通信サービスを提供していて、脳活にも役立つとされる「eスポーツ」の普及事業にも力を入れています。そこで【QTnetチャンネル】第1回では、同社BBIQ営業部の勝目貴文さんと田中里美さんに、九州の高校や専門学校におけるeスポーツについて話を聞きました。<企画・制作/西日本新聞社メディアビジネス局>

今回登場するのは?

BBIQ営業部  勝目貴文さん田中里美さん

BBIQ営業部の勝目貴文さん

BBIQ営業部でeスポーツアドバイザーでもある田中里美さん
目次

ブランディングなど付加価値向上を目的にeスポーツを取り入れる学校が増加

―まずはお二人の担当について聞かせてください。

勝目貴文さん(以下 勝目) 九州内の高校や専門学校への提案や営業を担当しています。また、学校以外では自治体への提案も行っています。

―九州内ではどのくらいの校数がeスポーツに取り組んでいるのでしょうか。

勝目 九州内には高校が600校弱ありますが、そのうち部活や授業カリキュラムなど、何らかの形でeスポーツに取り組んでいる60校ほどを把握しています。 専門学校ではeスポーツのコースや学科がある学校を九州内で10校ほどを把握しています。

田中里美さん(以下 田中) 全ての部活を調べたのではなく、昨年度時点で過去3年間にeスポーツの大会に出場した実績をパソコンのゲームに絞って調べた数字です。スマートフォンのゲームだけを行っている部活も含めると、もっと多くの学校になるはず。医療やビジネス系の専門学校で取り入れている場合もあるんですよ。

高校や専門学校でのeスポーツへの関心の高まりをどう感じていますか。

田中 学校側が「eスポーツを取り入れたい」と考えるケースが増えています。学校のブランディングなど付加価値向上のための一つの目玉として、積極的に取り入れられています。

勝目 実際にeスポーツを取り入れたことで、入学希望者がかなり増えたという学校も。また、既に取り組んでいる学校に、他の学校が「どうしたらいいの?」と尋ねている場合もあると聞きます。

田中 学校によって違いますが、授業のカリキュラムとして取り組んでいる学校もあれば、生徒側からの要望に応えて、まずは部活動から始められる学校もあります。数年前から学校対抗の大会も開催されたりと、学校での取り組みが活発になっているように感じます。

―ここ数年も増えているのでしょうか。

田中 ちょうどいま、夏から秋にかけて高校生向けの大会が開かれていて、今年初参加の学校もあるので調べ直す予定ですが、参加校名を見る限り増えていますね。大会には、部活動でチームを結成して参加する場合が多く、生徒さんは主に放課後に練習をしています。コロナ禍という状況もあり、学校で集まらず、各々の自宅で自分のパソコンで練習して、オンラインで部活のメンバーとつながるというやり方もあるようです。

―部活動の形も変化していますね。

田中 場合によっては「自宅のパソコンや回線などは自分用にカスタマイズしており自宅の環境の方がストレスなく使えるから、学校より自宅で練習したい」という生徒さんの声も。先生方も「せっかく機器や回線を準備したのに…」と困惑されている場合もあります(笑)。eスポーツに適した環境に更新していくことが大変という声と同時に、生徒さんがeスポーツの部活動を通して成長されているという喜びの声も聞いています。

―お二人は、実際に部活動の現場に出向かれたりしますか。

勝目 学校では生徒さんと直接ではなく、部活の顧問の先生やネットワーク担当の先生と話し、校内のパソコン室や部室など、ゲームをプレーする場所を見せてもらうなどしています。ゲーミングパソコン、ゲーミングチェアなどが一式そろった専用のプレールームを用意している学校もありますね。

北海道芸術高校の授業の一コマ  提供:北海道芸術高校

プロeスポーツチーム「Sengoku Gaming」から講師を派遣、チャレパを活用

―具体的に連携している学校やその内容を聞かせてください。

田中 福岡第一高校(福岡市南区)へは、eスポーツの講師を派遣しています。

勝目 北海道芸術高校(福岡市博多区)はeスポーツ専攻コースがあり、BBIQの10ギガ回線を導入いただくことになりました。講師派遣は今年度から既に行っています。

北海道芸術高校 福岡サテライトキャンパスでの授業の様子   提供:北海道芸術高校

田中 学校の経営陣が「eスポーツを取り入れたい」と言われるものの、先生方の段階で「何から手をつけたらいいか分からない」というケースが多く、先生方から相談を受ける場合もあります。主に「回線はどうしたらいいの?」「教えるにはどうしたらいいの?」といった内容です。

勝目 そこでインターネット回線についてのほか、eスポーツの講師派遣、ゲーミングパソコンなど必要な機器についてなどの説明をしています。また、弊社ではチャレンジャーズパーク(以下チャレパ)という西日本最大級のeスポーツの関連施設を天神ロフト(福岡市中央区)の8階で運営していますので、その使用についても併せてご提案しています。

<QTnetグループとしての提案内容>
インターネット回線
 eスポーツに最適な回線、周辺機器を提案 。2022年4月から10ギガコースの提供を開始。提供エリアを順次拡大中
eスポーツ講師派遣
 QTnetグループの株式会社戦国からの派遣で元プロ、現役プロ、専門性の高い講師による技術指導、フィードバック。競技での心構え、チーム戦術なども指南
ゲーミングデバイス提案
 プロ選手仕様のデバイス情報を共有。ご要望に合わせたPC周辺機器の提案
教育・体験
 チャレパでの課外授業、イベント運営見学、職業体験、他校との交流戦開催

―契約プロ選手が講師に?

田中 QTnetグループの株式会社戦国が運営する「Sengoku Gaming(センゴクゲーミング)」のプロ選手が行くことも稀にありますが、選手はどうしても試合が優先。そこで主にプロを目指しているアカデミーの選手(2部リーグに所属など)やプロを引退した元選手を派遣しています。

勝目 現役を引退して、それまでの経験を元に講師業に進む人も多いんですよ。

―チャレパではどんなことができますか。

田中 「スタディールーム」という授業ができるような教室タイプの部屋を有効に使っていただくなど。例えば校内に部室を作るのが難しい場合にチャレパでの活動が可能です。ある高校では、週1でスタディールームをご使用くださっています。

チャレパ内のプレイエリア

―福岡第一高校の部活案内にも「チャレパでやれますよ!」とあります。 

田中 そうです。「D1GT eスポーツ部」に利用契約をいただいていて、平日の夕方や大会前などに練習に使用されています。

勝目 回線やパソコンなどプロ仕様の最高の環境ですし、運が良ければプロ選手の近くで練習できることもあるので、学生の皆さんにとっては刺激にもなりますね。

―ゲーミングデバイスの提案という項目もありますね。

田中 パソコンや周辺機器も提案しています。現在、一般的には1ギガの回線を使われている学校が多いのですが、実はこの容量では足りていない場合が多いのです。弊社は今年4月から「10ギガコース」の提供をスタートしましたが、この10ギガ回線をフル活用するためには、10ギガに対応した機器を使う必要があり、回線に合ったゲーミング機器も紹介しています。

勝目 10ギガ回線に対応していくと限りなく環境がプロ仕様に近づきます。ゲーミングチェアなども Sengoku Gaming のプロ選手が使用しているオリジナルモデルがありますよ。

BBIQ10ギガ回線でアップデートのストレス解消! 学生主催の大会を盛り上げよう

北海道芸術高校のeスポーツ発表会の様子  提供:北海道芸術高校

―高校生や専門学校生からどんな声が届いていますか。

田中 先生から聞いた話では、Sengoku Gamingに所属している選手が好きで、自分も将来Sengoku Gamingと契約したいという生徒さんもいるそうです。

勝目 普通のスポーツ選手と同じように、九州のeスポーツ選手に憧れる生徒さんは多いです。チャレパをご利用いただいていると、選手と対戦できる機会もありますよ。

「一緒にeスポーツを盛り上げていきましょう」と勝目さん

田中 今後はチャレパで学生主催の大会をやろう、という声も上がっています。ゲームをプレーするだけでなく、ゲームイベントの企画、運営なども経験できる、社会勉強できる場になれればという狙いです。

勝目 選手だけでなく、業界全体ではいろいろな役割の人材が必要ですから、そういった場を設けて九州のeスポーツ全体がさらに盛り上がるよう、応援していきたいと考えています。

―学校において、現在課題などはありますか。

田中 既にeスポーツを取り入れておられる学校でも、回線に問題があるケースが。

勝目 ゲームタイトルは定期的に更新(アップデート)がありますが、データ容量が何十ギガもあるので、ダウンロードに時間がかかります。1ギガ回線ですとダウンロードに数十分かかることもあり、その間はゲームができませんし、「授業を中断せざるを得なかった」といった声も聞かれます。「大容量回線が必要だ」と検討されている学校が増え、需要の高まりを感じます。

田中 回線やネットワークに何かしら課題を抱えておられるところは多いですね。

勝目 大容量回線ですと一般的には反応速度が上がり、遅延が少なくなります。eスポーツでは0コンマ何秒の差が勝敗を左右しますので、反応速度を求める場合は回線が重要になります。

田中 部員が少ない部活では問題なくても、30人とか50人、さらに90人などの部員さんに対応する多数のPCがある場合ですと、1ギガの回線では特にソフトのアップデート時にプレーできなくなるケースがあります。

勝目 ゲームタイトルによっては頻繁にアップデートがあり、1回に30~40分かかっているというケースも。そんな時が一番お困りのようですね。

田中 複数のタイトルをプレーしていると毎回のようにアップデートすることになり、その時間のロスが問題になります。

「時間のロスを解決したいという学校は多いです」と田中さん

―やはり、回線について気になっておられますね。

勝目 Sengoku Gamingのプロ選手にも、BBIQは速くてストレスがないとお墨付きをもらっています。速度などに課題をお持ちのところは、お手伝いしたいので声をかけていただきたいです。また、学校や若年層だけではなく高齢者の頭の体操としてもeスポーツは活用できますので、今後は自治体とも連携して生涯学習などにも貢献できればと考えています。

田中 回線だけでなくトータルでご相談に乗れるのが私たちの強みでもあります。気軽にご相談くださればうれしいです。

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この記事を書いた人

脳活、運動、食事、睡眠、社会参加、脳トレなどの普及・啓発活動による健康寿命の延伸・認知症予防の実現を目指す「脳活新聞」

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