同社は、食事と認知症発症に関する久山町(福岡県糟屋郡)での疫学調査※1に着目し、乳製品に含まれる認知機能を改善する有効成分を探索し、βラクトペプチドを独自に発見。βラクトペプチドは、摂取後に血液脳関門を通過し、脳へ届いてモノアミン※2分解酵素の活性を阻害することで、記憶力や意欲に関わる神経伝達物質のドーパミンを増加させます※3。さらに、健常な中高年齢者を対象とした臨床試験によって、βラクトペプチドの摂取が記憶力や集中力等の認知機能を改善すること※4、前頭前野の脳血流を高めること※5を確認されています。同社は、これら一連のエビデンスに基づき、βラクトペプチドを活用した機能性表示食品の事業化を実現しました。また、βラクトペプチドの一連の研究成果は日本認知症予防学会よりグレードAのエビデンス認定を受けています。 ※1 Ozawa M, et al, Journal of the American Geriatrics Society, 2014, 62(7): 1224-1230 ※2 ドーパミン、セロトニン、ノルアドレナリンなどの総称。ドーパミンはモノアミン酸化酵素B(MOA-B)によって分解・代謝される。 ※3 Ano Y, et al., Neurobiology of Aging, 2018, 72: 23-31 ※4 Kita M, et al., Frontiers in Neuroscience, 2019, 13: 399 ※5 Ano Y, et al., Aging (Albany NY). 2020, 12(18):18660-18675.
また、同社は、「熟成ホップ」に含まれるビール苦味成分を、認知機能を改善する成分として独自に発見。「熟成ホップ」に含まれるビール苦味成分は腸管の苦味センサー(苦味受容体)に働きかけて迷走神経を刺激し、脳と腸を繋ぐネットワーク(脳腸相関)を活性化することで認知機能や抑うつ状態を改善することを確認されています※6。特に、苦みが低減された「熟成ホップ」を用いて健常な中高年齢者を対象とした臨床試験を行い、注意の制御機能、不安感が改善すること※7を確認。同社は、これら一連のエビデンスに基づき、熟成ホップを活用した機能性食品の事業化を実現しています。 ※6 Ano Y, et al., FASEB J, 2019, 33(4): 4987-4995. ※7 Fukuda T, et al., J Alzheimers Dis, 2020, 76(1): 387-398.