「調理は脳刺激の連続」 脳活新聞が開催した男性料理講座をリポート

調理は脳を刺激する工程の連続。脳や体の健康のために、年齢や性別を問わず、積極的に料理をする生活を楽しみたい。1月21日に福岡市健康づくりサポートセンターあいれふ(同市中央区)で実施した料理講座「脳も人も健康に、調理で脳活!〜男の料理編〜」(主催:FOOD&HEALTH協会ククルテ、共催:脳活新聞、協力:豆吉郎)の様子をリポートする。

目次

この日作ったメニュー

● ブリの幽庵焼き
● ホウレン草のおひたし、カブの千枚漬け
● 麻婆豆腐
● 卯の花サラダ
● 豆乳プリン黒ごま味 ※提供:豆吉郎

講師:大部正代さん

FOOD&HEALTH 協会ククルテ代表理事、管理栄養士。福岡県栄養士会会長、日本病態栄養学会理事、福岡県糖尿病療養指導士会会長。浜の町病院、中村学園大栄養科学部教授を経てククルテを設立。

初心者も参加 脳にいいメニュー

どの参加者も集中していた白ネギのみじん切り

「きょうは豆腐や魚を使った脳にいい料理を作りましょう」とこの日の講師、ククルテの代表理事で管理栄養士の大部正代さんが呼び掛けてスタート。「後ほど解説しますが、調理は脳にたくさんの刺激を与えてくれます。今回の対象は男性ですが、ぜひ日常でも台所に立ってほしい」と話しながら、メニューと作業の手順、味付けのポイントなどを調理と同時進行で説明していく。

手元と脳をフル回転

参加者は男性12人。普段から料理をする人もいれば、全くの初心者もいるという。2、3人ずつに分かれた調理テーブルでは、みんな熱心に耳を傾け、手順をメモしていた。

手元を見ながら 切る、焼く、ゆでる

ニンニクやショウガの後に白ネギや豚ミンチなど麻婆豆腐の材料を炒める

いよいよ調理の時間。参加者は役割分担をして用意された材料を切ったり、焼いたり、ゆでたり。真剣な表情で手元を見ながらじっくり作業する人が多く、中には「包丁を握るのは数年ぶり」という人もいる。「この切り方でいいだろうか」など疑問があれば、サポート役としてテーブルに配置された管理栄養士のスタッフに尋ねながら、着実に献立を仕上げていった。

「どのくらい火が通ったらいいのかな?」

今回、コロナ対策もあり、完成した料理は各自弁当にして持ち帰ることに。大部さんは「本当なら皆で話してコミュニケーションをとりながら作業し、和気あいあいと食事するのが一層脳にいいのですが。自宅で作業を思い返しながら味わって」と話した。

完成間近の麻婆豆腐

脳活講義 野菜は包丁で切ろう

「卯の花サラダ」でニンジンの細切り

調理後には大部さんによる脳活講義も開かれ、「料理技術と前頭前野活性度」研究などを紹介し、調理の有効性を説明した。

「タマネギの薄切り、キュウリの小口切り、ニンジンの細切りなど、単純計算などより、脳が大変活性化するという結果です。青菜の下ゆでやゴマをするのもいい。きょうの調理工程にも入れています。一方、リンゴの皮をピーラーでむくのは活性化せずむしろ低下する結果に。皆さん野菜はなるべく包丁を使って切りましょう」

「ホウレン草のおひたし」でゴマをする作業

ほかにも調理で培われる力などに言及。参加者は聞き入っていた。

「手順を考えながら手を動かしました。思ったよりスムーズにできて楽しかった」と皆さん笑顔

参加者の声

家でも挑戦したい
独身時代や単身赴任のときに少しだけ料理したものの、それ以来全く。少しは自分でも作らなければと思い、参加しました。手も頭もフル回転し、やってみると面白かったです。食材についても知れて、家でも挑戦したくなりました。<70 歳・福岡市>

ゆで方、切り方ためになる
妻から「行ってみては?」とすすめられて参加。そば打ちはやるものの普段の料理はほとんど経験がありませんでしたが、サポートもあって楽しくできました。ホウレン草のゆで方、豆腐の切り方など、とてもためになりました。<70 歳・福岡市>

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この記事を書いた人

脳活、運動、食事、睡眠、社会参加、脳トレなどの普及・啓発活動による健康寿命の延伸・認知症予防の実現を目指す「脳活新聞」

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