世代を問わずに人気が高まっているのが御朱印の収集。心身に癒やしと元気をもらえる、シニアには格好の趣味と言えそうです。そこで今回は、高山寺の執事長 田村裕行氏に御朱印集めについて話を聞きました。気になる魅力や、心得ておきたいマナーについても深堀します。
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人気の御朱印収集 参拝を欠かさずに
JR京都駅から北西へ十数km。国内外の観光客でひしめく市街地から離れた山あいにたたずむ世界遺産・栂尾山高山寺は、その静けさも魅力です。「ここに来ていただく人は歴史的なことに興味のあるシニアが多いですね」と田村氏。最近は外国人の拝観者も増えてきたといいます。
「明恵上人のことも知っていただければ」と高山寺の執事長の田村裕行氏
ブームに乗って御朱印を求める人も増加。「昔はお年寄りが多くて、10人のうち2、3人ぐらいでした。今は世代に関係なく7、8人。外国の人もいます」。墨書きと押印の美しさは海外の人々の目も引き付けているようです。
高山寺の御朱印。墨書きと押印が美しい
御朱印の収集は個々に楽しみをもたらすだけではなく、その代金は寺社の維持や管理の一助にもなります。高山寺のような古刹(こさつ)であればなおさら。「ここもなにせ古いので維持するのも大変ですから」。一方でブームには“反作用”も。「ただ、お参りをせずに御朱印だけもらうというのは…」
訪ねた神社仏閣の歴史や由緒も知る
鎌倉時代初期の高僧・明恵上人が後鳥羽上皇から寺域を賜り、高山寺を開いたのは1206年。有名な鳥獣人物戯画だけでなく、同時代に建築された石水院や後鳥羽上皇の勅額、日本最古の茶園など数々の国宝や重要文化財を守り伝えています。
高山寺 石水院
一般にはなじみが薄いものの、明恵上人(みょうえしょうにん)もまた魅力的な人物です。釈迦(しゃか)如来をいちずに信仰する純粋無垢(むく)な人柄は、後鳥羽上皇のほかにも北条泰時や建礼門院、公家の鷹司家や九条家に敬愛されました。臨済宗の開祖・栄西や曹洞(そうとう)宗の開祖・道元との交わりも深い。「ですから、お見えになる人の8割は戯画が目当てですが、お寺としてはその機会に明恵のことも知っていただこうとしています」。そうした文化や歴史に触れるのも、御朱印集めの楽しみとなります。
高山寺のみならず、参拝を欠かさないのが一つのマナー。訪れた寺社の由緒を知れば、集めた御朱印の味わいもさらに深みを増します。健康づくりのためのウオーキングとなるのはもちろん、御朱印帳を手にした“学び直し”の旅は、心身そして脳を十分に活性化してくれそうです。
【商品紹介】高山寺公認 鳥獣戯画御朱印帳
※商品画像はイメージ。実際の色味と異なる場合があります
【高山寺公認 鳥獣戯画御朱印帳】
■価格/2,860円(税込み、送料別途440円)
■カラー/オレンジ
■サイズ/18.0×12.0×1.5cm
■仕様/全44面、表題紙(無地)1枚付
■発送/注文受け付け後7営業日以内に発送
発売元:西日本新聞社
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