三島海雲記念財団は6月、第15回三島海雲学術賞の受賞者3人を発表しました。財団はカルピスの創業者である三島海雲により設立されました。
本賞は、自然科学及び人文科学分野において、傑出した研究業績を有する優れた若手研究者(45歳未満)を顕彰しています。
贈呈式は7月10日に東京會舘(東京都千代田区)で開催し、受賞者には賞状と副賞300万円が贈られました。
目次
顕彰者について
【自然科学分野】(食の科学) テキサス大学 サウスウェスタン メディカルセンター: 尾畑佑樹氏
食由来シグナルが脳管神経回路を制御する仕組みの解明
食物繊維の発酵産物である酪酸の大腸での効能を発見し、食・腸内細菌・免疫の共生メカニズムの一端を解明されました。また、腸の神経細胞が食餌成分を認識する受容体AHR を持ち、その発現が腸内細菌によって増強されることを示しました。さらに、腸の多様な細胞の概日リズムを可視化するイメージング技術を開発されました。
【自然科学分野】(食の科学) 東北大学大学院 医学系研究科: 米代武司氏
褐色脂肪組織の機能制御における食品成分の多様な作用機序の解明と生活習慣病予防への応用
褐色細胞の活性化が体脂肪量を減少することを実証し、カプシエイトなどの摂取が褐色脂肪の活性化に有効であり、分岐鎖アミノ酸が褐色脂肪の熱産生に不可欠であることを明らかにしました。また、受精前の親の環境曝露情報が子に伝搬して褐色脂肪を活性化させ肥満リスクを低減することを発見されました。
【人文科学分野】(アジアに関する人文社会科学) 東京大学 東洋文化研究所: パッタジット タンシンマンコン氏
タイ外交史を読み直す─「竹の外交論」からの脱却
タイ外交の伝統とされてきた「竹の外交論」を、多言語資料に基づく実証研究によって再検討し、多様なアクターが主体的に外交に対応していたことを明らかにしました。さらに、外交判断の背景には広く共有された「小国意識」が存在し、それが歴史認識やナショナリズムにも影響したことを示しました。
本件に関するお問合せ先
公益財団法人 三島海雲記念財団(担当:青山)
〒150-0012 東京都渋谷区広尾 1-6-10 ジラッファビル
Tel:03(5422)9898
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