【太宰府天満宮】学問の神様・菅原道真公を祀る全国天満宮の総本宮

学問の神様として名高い菅原道真公を祀る天満宮は全国に約1万社。その総本宮が、道真公が晩年を過ごした太宰府の地に立つ太宰府天満宮だ。

太宰府天満宮の楼門
目次

歴史・由緒

●御祭神:菅原道真公
●御神木:飛梅
●創祀:903 年
●御利益:学業上達/受験合格/厄除け/開運/家内安全

【御朱印】受付/開門中

菅原道真公の墓所に創建

参道突き当たりの右に置かれる案内所。境内マップほか参拝に役立つ情報を提供

学問の神様として名高い菅原道真公を祀る天満宮は全国に約1万社。その総本宮が、道真公が晩年を過ごした太宰府の地に立つ太宰府天満宮だ。
幼い頃から聡明で優れた学識と詩才を備え、政治家として朝廷に仕え55歳で右大臣に任命された道真公。いわれのない罪で901年に大宰府へ左遷され、都から遠く離れたこの地で不遇の日々を送り、903年に生涯を終えた。遺骸を運ぶ牛が歩みを止めた所に、道真公のおぼしめしであろうと埋葬された。その墓所が建てられた所がまさに本殿が立つ場所で、天神信仰の聖地として、国内外から多くの参拝者が訪れる。
同年に祭祀が始まり、919年には社殿が整えられた。1591年に筑前国主・小早川隆景が現在の本殿(5月上旬まで改修中)を再建。桃山時代の様式を今に伝える貴重な建築である。

太宰府の地に息づく「天神さま」信仰

本殿に向かう途中の心字池に架かる赤い欄干の太鼓橋。三つの橋は過去、現在、未来を表す

道真公が「天神さま」と呼ばれる由縁は諸説あるが、次のような太宰府の地で紡がれた祈りの物語に由来する。道真公は大宰府で厳しい監視の下、ほとんど外出も許されない生活を送っていたが、そうした境遇の中で自身の潔白のみならず、国家の安泰や皇室の繁栄を天に訴えるため天拝山に登り、爪先立ちで天
に向かって七日七夜祈りを捧げた。この祈りによって「天満大自在天神」の神号を朝廷から授かったことが「天神さま」と呼ばれるようになったとされる。

樹齢1500年を超えるとされる国指定天然記念物の「大樟」


悠久の時を経てなお「天神さま」として人々に親しまれているのは、太宰府の地を見守り続ける道真公への信仰が、この地に変わらず息づいているからに違いない。

仮殿は5月上旬まで大改修を終えた本殿へ

2026年5月で役目を終える仮殿

式年大祭を25年ごとに斎行。2027 年の「菅原道真公1125年太宰府天満宮式年大祭」を前に、124年ぶりに本殿を大改修している。本殿に代わり神事を斎行する仮殿は、周囲の森と響き合う、現代的で美しいデザインが特徴だ。自然と調和するたたずまいは、文化芸術の神を祀る天満宮ならではと評価も高い。これまで約3年にわたり、多くの参拝者を迎えてきたが、5月上旬にその役目を終える。
権禰宜(ごんねぎ)の高山博子さんは「1100年以上続いてきた太宰府天満宮の歴史の節目となるこの期にご奉仕できて、ありがたく思います。仮殿の屋根に植えられた木々は境内の森へと移植され、未来に生き続けます。5月からは美しくよみがえった御本殿にご参拝ください」と話す。

閑話休題  京から飛来した御神木「飛梅」

本殿前の飛梅

「東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花あるじなしとて 春な忘れそ」
幼い頃から梅を愛した道真公が京から大宰府に左遷される際、自邸の庭の梅の木に語りかけたという歌。「春風が吹いたら、大宰府まで匂いを届けてほしい。私がいなくなっても春を忘れないように」という思いが込められている。その歌に応えるように、道真公を慕って一夜で大宰府に飛んできたという伝説で知られるのが御神木「飛梅」。本殿に向かって右手で時を重ね、開花時期には境内に春の香りを漂わせる。

行事・祭り

平安期の文化や風習を今に伝える神事も

「天神さま」の使いとされる鷽鳥をデザインした「鷽鳥みくじ」

一年を通して厳かな神事や華やかな行事を斎行する。新年の「鷽(うそ)替え神事」(1月7日)は前年についた噓を天神さまの誠の心に替えるといわれる。除災招福を願う「鬼すべ神事」(同日)は福岡県の無形民俗文化財に指定されている。

約200品種の梅の花が咲き誇る庭。平安の宮中行事を再現する「曲水の宴」

梅の花香る3月の第1日曜は平安期の雅な宮廷文化を今に伝える「曲水の宴」、春と秋には天神さまに新たな衣を奉納する「更衣祭」(4月20日、11月20日)、9月の「神幸式大祭」(秋分の日の2日前〜9月25日)など道真公をしのんで多くの神事が行われている。
多くの受験生が全国から訪れる「特別受験合格祈願大祭」( 10月18日)は学問の神様ならでは。大祭期間( 10月)の祈願には特別な御守や絵馬が授与される。

6月上旬頃は期間限定で手水舎の水面いっぱいにアジサイが生けられる

見どころ・取り組み

信仰とアートが境内で響き合う「境内美術館」

The Problem of History
©Simon Fujiwara, 2011, Courtesy of TARO NASU, Photo by Misako Misako.

国内外で活躍する現代アーティストの作品が境内各所に常設展示される「境内美術館」は、参拝とアート散策が楽しめる取り組みとして注目されている。いずれの作品もアーティストが太宰府天満宮や神道についてのリサーチを経て制作。神社や神道、目に見えない存在への祈りをテーマに、百年後も千年後も残るであろう文化の記憶を表現している。

「Really shiny stuff that doesn’t mean anything
本当にキラキラするけれど何の意味もないもの」
©Ryan Gander, 2011Courtesy of TARO NASUPhoto by Yasushi Ichikawa
※扉は通常閉鎖。神社の行事などにより展示されない場合あり

「文化芸術の神様である天神さまが現代におられたら、どのようにお感じになるか、天神さまが喜ばれることかどうか。そのような視点を大切にしています」と高山さん。目指すのは、いつ訪れても心がほどけ、季節ごとに新たな表情と出合える心のふるさとのような場所。梅、新緑、紅葉、冬の澄んだ空気など四季折々の表情とともに、受け継がれてきた歴史と新たな未来が交差する場として、人々を迎え続けていく。

もっと知りたい  毎月25日は「天神さまの日」

2月の「梅花祭」では花玉串として梅花の枝が捧げられる

太宰府天満宮では、道真公の誕生日(6月25日)と命日(2月25日)にちなみ、毎月25日に月次祭を斎行する。道真公と深い縁を持つ25日には、氏子を中心に多くの参拝者が訪れる。中でも2月25日の「梅花祭」は重要な祭典として知られる。参道に軒を連ねる梅ヶ枝餅の店では、毎月25日限定でヨモギ入りの梅ヶ枝餅が販売されている。

年間行事

1月7日 鷽替え・鬼すべ神事
2月25日 梅花祭
3月第1日曜 曲水の宴
4月20日 更衣祭
7月7日 七夕祭
9月  神幸式大祭
10月  特別受験合格祈願大祭
11月20日  更衣祭 ほか

【住所】 〒818-0195 太宰府市宰府4-7-1
【電話】 092-922-8225
【開門】 6時(春分の日から)、6時半(秋分の日から)
【閉門】 19時(4 ~ 5月、9~11 月)、19 時半(6~8月)、18 時半(12~3月)
【交通】 西鉄太宰府駅から徒歩約5分
【地図】https://maps.app.goo.gl/mCxUxdqcgg2sRcMz6

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