【編集長あいさつ】「健康長寿」の話題さらに。第1、3日曜の紙面に注目を

人生100年時代を応援する西日本新聞「脳活新聞」シリーズの朝刊紙面がボリュームアップ。これまで毎月第3日曜に掲載してきましたが、今月から月2回、第1日曜にもお届けします。パズルや計算問題などの「脳トレ」はもちろん、久留米大学医学部の協力を仰ぎながら、皆さまの「健康長寿」をサポートする情報をどんどんお送りします。コンテンツのさらなる充実を目指し、編集長に富永博嗣が就きました。

「健康長寿を一緒に目指しましょう」と富永博嗣編集長
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編集長からごあいさつ

入社から三十数年、ずっとスポーツ報道に関わり続けて3月で定年。この新年度から、まったくもって畑違いの「脳活新聞」で編集長を務めろとのご指示です。見知らぬスタート地点から始まる還暦の再発進。どうしたものか…と思いを巡らせていると、スポーツ記者時代の出来事が脳裏によみがえってきました。

「球界の寝業師」の異名で知られ、数々の戦略で強いホークスの礎を築いた根本陸夫さん。1999年に亡くなられた後も、時折ご自宅に奥さまの隆子さんを訪ねました。よみがえってきたのは、そんなある日の茶飲み話です。

どういう流れでそうなったのか、話題は「人はどういう最期を迎えるのが幸せか」でした。

「何かの本に、がんは幸せな死に方だって書いてありましたよ」
「どうして?」
「ゆっくりと逝くからです。それまでの間に家族や知人と話もできます」
「でも、がんは痛いっていうからね。やっぱり痛いのは嫌かな」
「それじゃ、ピンピンコロリってやつですか」

その一言に隆子さんの表情が曇りました。「逝く方は良いかもしれないね。だけど送る方はね…」。根本さんとのお別れは突然でした。72歳、急性心筋梗塞。ゴルフを楽しんで帰宅後の夜でした。その寂しげな口調には、時を経ても埋まらない喪失感がにじんでいました。

避けられるリスクは避け、できる限り心も体も健康でいること。それは自分のためだけではなく、個々に課せられた使命であるようにも思えます。「だからね、お互い体に気を付けないとね。あなたもお酒を飲んでばかりじゃいけないよ」。そんなお叱りに「ハイッ」と背筋を伸ばして答えました。

とはいえ、まだまだ遊びたい盛り。ついつい忠告も忘れてしまうのが現実です。その一方、これまで痛かろうが痒かろうが「何とかなるさ」でやってきましたが、もはや「何とかしなきゃ」でなければ健康は維持できないのも実感しています。

さて、この怪しくなってきた脳や体が、どう変わるのか。わが身を使った人体実験のつもりで、皆さんと一緒に「脳活」に挑みます。

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この記事を書いた人

脳活、運動、食事、睡眠、社会参加、脳トレなどの普及・啓発活動による健康寿命の延伸・認知症予防の実現を目指す「脳活新聞」

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