タコは脂質が少なく高タンパク、低カロリーの食材です。
特に、アミノ酸の一種「タウリン」が多く含まれており、血圧やコレステロール値を下げ、高血圧や動脈硬化を防ぐほか、肝機能を高めて解毒作用を強化し、コレステロールが原因となる胆石症などを改善します。
タコに含まれるビタミンB₁₂は「赤いビタミン」とも呼ばれ、神経及び血液細胞を健康に保ち、記憶力や集中力を高めます。ビタミンEは体内の脂質の酸化を防ぎ、心臓病や脳梗塞、ガンを予防します。
今回は、そんな栄養素がたっぷり詰まったタコを使った「タコめし」をご紹介します。(管理栄養士:久保田 美代)
目次
生命を維持するために必要不可欠な栄養素「タウリン」
タコやイカ、貝類などには「タウリン」が多く含まれています。
タウリンには疲労回復効果があることは知られていますが、第二次世界大戦中にはすでに、日本海軍では兵士の疲労回復のためにタウリンが用いられていました。しかし、当時はタウリンをまだ人工的には作られていなかったため、牡蠣やタコの煮汁から天然のタウリンを抽出し使用されていたそうです。
疲労回復のほかにも、眼病予防や肝臓病予防、血中コレステロールを下げるなどの効果もあります。
※参考文献
村上茂, タウリン研究と産業利用の歴史, タウリンリサーチ(2015);1:7-8
集中力アップ!抗うつ効果もあるビタミンB₁₂
タコに含まれる成分のビタミンB₁₂は、神経や血液細胞を健康に保つだけでなく、DNA(遺伝子の本体となる物質)の生成を助けます。
ビタミンB群が不足すると、集中力の低下や気分が落ち込んだりします。
植物にはほとんど含まれていない成分なので、積極的に摂りたい成分です。
老化防止の代表!ビタミンE
ビタミンEは過酸化脂質を分解し、細胞膜、生体膜を活性酸素から守り、動脈硬化を抑制する作用があります。
がん、心筋梗塞、脳卒中など生活習慣病を予防することが期待されています。
タコめし
それでは、「タコめし」のレシピをご紹介します。
材料(2人分)
タコ 150ℊ
米 2合
水 360ml
出し昆布 10㎝角
濃口しょうゆ 大さじ2
料理酒 大さじ2
みりん 大さじ1
作り方
1.お米は洗って水を切り、普通の炊飯の水の量にしばらくつけておく。
2.タコは食べやすい大きさに切る。生タコの場合は、塩で揉んで洗い、ぬめりを取ってから切る。
3.①に②と濃口しょうゆ、料理酒、みりん、出し昆布を入れ、よくかき混ぜてから普通に炊く。
4.炊き上がったら、10分ほど蒸らす。
5.器によそって完成。
芯が残らないように、お米は炊く前にしばらく水につけておくのがポイント!
無洗米を使う場合、表示に合わせて水加減してください。