【長芋の栄養】疲労回復と便通改善に

とろろが代表的で人気のある長芋ですが、風邪を引いたときや元気がないときに処方される漢方として今も使われています。そんな長芋には、注目すべき栄養素が豊富に含まれています。
では早速、長芋の栄養について紹介紹介していきます。<管理栄養士seira>

長芋
目次

特徴①疲労回復効果の高いアルギニンが含まれる

長芋に含まれているアミノ酸の一種アルギニンは、疲労物質を代謝するのに欠かせない栄養素です。
長芋を食べることで、血液中の疲労物質濃度が減少したという研究結果があり、疲れた時や風邪をひいた時などにぜひおすすめしたい食材です。
また、アルギニンには若々しい肌を保ってくれる働きもあります。肌に水分を抱え込み、しっとりとした肌にし、さらに血行を促進して顔色の改善が期待できます。

特徴②ねばねば成分と消化酵素が、おなかの調子を整えてくれる

ねばねば成分である水溶性食物繊維が、腸の中で働き、便を柔らかくして動きをよくしてくれます。
水溶性食物繊維には、食後の急激な血糖値上昇を抑えてくれるはたらきもあり、肥満予防効果や糖尿病予防効果も期待できます。
長芋には、でんぷんを分解する消化酵素アミラーゼも豊富に含まれているため、消化を助けて栄養の吸収をよくするはたらきもあります。
ねばねば成分とアミラーゼのふたつの効果で、おなかの調子改善につながります。

特徴③ジオスゲニンが若返りに効果的!?

長芋に含まれる成分「ジオスゲニン」は、歳とともに減少していく様々なホルモンの量を回復させる働きをもつとされており、筋肉トレーニングの効果を高めたり、更年期症状の改善ができたりと効果が期待されています。
認知症予防にも効果的であると考えられ、現在も研究が進められています。

長芋を食べる時のポイント

1、調理法に合わせて切り方を変えてみましょう

生で食べるなら縦切りに、加熱するときは横切りにしてみましょう。
繊維に沿って縦切りにすると、シャキシャキとした食感が味わえるので、生食におすすめ。
揚げたり焼いたりするときは、繊維を断つようにして輪切りにすると甘味が増してホクホクとした食感になります。

2、消化促進を期待するなら、生で食べましょう

消化酵素であるアミラーゼは熱に弱いため、加熱せずすりおろして、とろろとして食べると効果的です。
ひげ根が多いものを選ぶと、粘り気が強いことがわかっています。

3、痒くなったときは、酢水で洗い流して

痒くなる原因は、皮の近くに含まれるシュウ酸カルシウムという物質の結晶です。その結晶は針状にとがっており、それが皮膚にささることによって痒みが生じます。
シュウ酸カルシウムは、酸性のものに溶けやすい性質があるため、酢水やレモン水で洗い流すと良いでしょう。

長芋とそばの組み合わせは、味はもちろん栄養価としても相性ぴったり。疲れた日やおなかの調子を整えたいときには、ぜひ長芋を食べてみましょう。

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この記事を書いた人

栄養教諭として小中学校で勤務後、現在はフリーランス管理栄養士・フードコーディネーターとして活動中。SNSを中心に栄養情報発信、レシピ開発、栄養相談、食事指導、料理撮影等、幅広く活動している。

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