【ごぼうの栄養】ふたつの食物繊維が抜群の整腸作用をもたらしてくれる

独特な香りや歯ごたえを持ち、日本では古くから親しまれている食材ですが、欧米や中国ではハーブや漢方薬として使われています。
そんな、さまざまな楽しみ方ができるごぼうの栄養をご紹介します。<管理栄養士seira>

ごぼう
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目次

特徴①二種類の食物繊維が抜群の整腸作用をもたらしてくれる

「ごぼうといえば、食物繊維」と言われるほど、ごぼうは食物繊を豊富に含んだ食材です。
ふつう野菜に含まれる食物繊維は、不溶性食物繊維に偏っていますが、ごぼうには、水溶性と不溶性の食物繊維を同程度含むという大きな特徴があります。
その二つの作用で、腸のはたらきをしっかりと整えてくれるのです。水を含みながら腸を整えていくので、水分が不足しているとうまく働きません。水分もいっしょにたっぷりと摂りましょう。

特徴②生活習慣病の予防に効果的

不溶性食物繊維はかたく、よく噛んで食べなければなりません。その結果、満腹中枢を刺激して食べ過ぎを防ぎ、肥満予防になります。
水溶性食物繊維は、糖質の吸収を緩やかにしたり、脂質の吸収を抑制したりする効果があります。血糖値の急激な上昇を避けられ、糖尿病の予防につながります。
また、高血圧の原因となるナトリウムと結びついて、便といっしょに排泄するはたらきもあるため、血圧を下げる効果もあります。

特徴③強い抗酸化力を持つ「クロロゲン酸」が細胞を若々しく保ってくれる

ごぼうはポリフェノールの一種である「クロロゲン酸」を豊富に含み、強い抗酸化力を持ちます。
その力で、体内の酸化つまり老化を抑制し、細胞を若々しく保ってくれます。
クロロゲン酸には、ガンの予防や、血糖値の上昇を抑制する効果があると、今も研究が続けられています。

ごぼうを調理するときのポイント

1、皮は向かずに、水にさらすのは短時間

ごぼうの香りとうまみは皮にあります。
スポンジでこすり、汚れているところだけ包丁の背でこそげ落とすようにするのが吉。
また、ごぼうを水にさらした時に出る色は、ポリフェノールであるクロロゲン酸です。
うまみも逃げて行ってしまうので、栄養もおいしさも逃がさないために、水にさらす時間は短時間にしましょう。

2、肉や魚との相性ぴったり

クロロゲン酸には、肉や魚のくさみを消してくれる効果が抜群。ごぼうは天然素材の消臭剤として使われることもあるほど。煮魚や豚汁に合わせるのは、理にかなっているのですね。

ごぼうの栄養とおいしさを逃がさず、おいしく腸環境を整えていきましょう。

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この記事を書いた人

栄養教諭として小中学校で勤務後、現在はフリーランス管理栄養士・フードコーディネーターとして活動中。SNSを中心に栄養情報発信、レシピ開発、栄養相談、食事指導、料理撮影等、幅広く活動している。

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